リンクをコピーしました

ローカル版ComfyUIと、公式クラウド版**Comfy Cloud**(ComfyUI Cloud)を、実際に触りながら比べてみた。

見た目のノード編集はほぼ同じ。違うのは自由度とコストの置き方だ。
僕が触った範囲では、カスタムをガシガシやりたいならローカル、スペック不足で公式テンプレの範囲で足りるならCloud、という線引きになった。

※ この記事にはComfyUIのアフィリエイトリンクを含みます。


違いは環境構築とカスタムの自由度

観点ローカル ComfyUIComfy Cloud
初期費用無料(GPU・ストレージ代は別)月額サブスク(Standard / Creator / Pro)
ランニングコスト電気代・GPU買い替えクレジット制(GPU実行秒で消費)
セットアップPython / CUDA / カスタムノード管理が必要URLを開くだけ
GPU自分のGPUスペック次第NVIDIA Blackwell RTX 6000 Proクラス(96GB VRAM)
UI・操作感ほぼ同じほぼ同じ(ブラウザ)
オフライン可能不可
カスタムノード自由に追加できるプリインストール済みが中心
チェックポイント(モデル)好きなものを models に置ける公式プリインストール+一部インポート
LoRACivitaiなどから自由に追加Creator / Proのみインポート可(Standardは不可)
ControlNet自分で好きなものを入れられる公式が入れたものが使える範囲
埋め込み(Embedding)自由に追加公式環境に含まれるものが中心
Partner Nodes(Sora / Veo等)ローカルでも使える場合あり同じクレジット残高から使いやすい
ワークフロー共有ファイルを自分で渡すクラウド上でチーム共有しやすい
カスタマイズの上限ほぼ無限公式が許可した範囲
向いている人ヘビーユーザー・実験好きスペック不足・お試し・たまに使う人

僕の場合、色々なモデルやカスタムノードを試したいので、普段使うならローカルが合っていた。
一方、高いPCやGPUを用意せず、公式テンプレートをすぐ動かしたいならCloudに利点がある。


Comfy Cloud のプラン別比較

Cloudを使う前提で、プランの差だけ先に書く。

項目StandardCreatorPro
月額の目安$20 / 月$35 / 月$100 / 月
月間クレジット4,2007,40021,100
LoRAインポート×
API実行
並列ジョブ数(目安)135
最大ジョブ時間30分30分1時間
向いている使い方APIを含む軽〜中程度LoRAも使う実運用大量実行・チームでのヘビー運用
カスタム重視の適性低〜中中〜高高い(ただしローカルより制限あり)

プラン名やクレジット枠は変わりうるので、契約前にComfy Cloud料金ページの最新情報を見る。
この表は「Cloudの中でどれを選ぶか」の目安で、カスタム自由度そのものはローカルの方が高い、という前提は変わらない。


Comfy Cloud が楽なところ

公式ドキュメントと実際に触った範囲で、クラウド版が得意なのはだいたい次。

環境構築なしですぐ始められる

インストール、CUDA、Pythonバージョン、カスタムノードの依存関係——これを全部飛ばせる。
デスクトップ版のインストールもかなり簡単だけど、「とりあえずComfyUIを触ってみたい」なら、ここが最大のメリットだと思う。

強いGPUを借りられる

自前にRTX 6000 ProクラスのGPUがない人でも、ブラウザから同じワークフローを回せる。
macやノートPCメインの人には、かなり現実的な選択肢だった。

公式テンプレートがそのまま動く

テンプレートを選べば、モデルがプリインストールされているので、読み込んだ直後からRunできることが多い。
画像入力やプロンプトを変えるだけで試せるので、入門には向いている。

LoRAのインポート(Creator / Pro限定)

公式の説明では、CreatorまたはProならCivitaiからLoRAを持ち込める、という位置づけ。
Standardのままでは、後述のとおりインポート自体が使えない。

Partner Nodesを同じ環境から使える

Sora、Veo、Nano BananaなどのPartner Nodesも、Comfy Cloud上から同じクレジット残高で叩ける。
画像だけでなく動画・3D系も、環境を分けずに試したいときに便利だった。

どのデバイスからでも同じワークフロー

ブラウザさえあれば、家のWindows、mac、外出先のノートから同じ環境に入れる。


詰まりやすいところ

ここがローカルとの差。

カスタムLoRAのインポートは有料プランが必要

LoRA一覧画面の「インポート」を押すと、CreatorまたはProプランへの案内が出る。
Standardのままでは、Civitaiなどから好きなLoRAを持ち込めない。

Comfy Cloud の LoRA 画面でインポートを押すと「この機能は Creator または Pro プランでのみご利用いただけます」と表示される

「カスタムLoRAを試したい」が主目的なら、月$35前後のCreatorプランが前提になる。
ローカルなら models/loras にファイルを置くだけなので、お試しで色々試す用途ではローカルの方が圧倒的に楽だった。

好きなカスタムノードを自由に入れられない

コミュニティのマイナーノード、昨日公開されたばかりの拡張、自分で改造したノード——こういうのはローカルの方が圧倒的に速い。
クラウドは「公式がプリインストールしたもの」が前提なので、ニッチな実験には向かない。

チェックポイントを好き放題置けない

ローカルなら models/checkpoints に何でも放り込めるが、クラウドは公式が用意したモデル+一部インポートの枠組み。
Hugging Faceからのモデルインポートなどは「coming soon」扱いの項目もあり、今すぐ全部自由、というわけではない。

Embedding・ControlNetを自分好みに揃えにくい

特定のEmbeddingやControlNetを組み合わせて試す使い方は、ローカルの方が向いている。
クラウドでもControlNet自体は使える場面はあるが、お気に入りを全部揃える感覚ではなく、公式環境の範囲内、というイメージ。

オフラインでは動かない

ネットがないと使えない。
ローカルは完全オフラインでも回せるので、プライバシーや社内閉域の要件がある場合はローカル一択。

長時間ジョブにはプラン上限がある

動画の長尺生成など、1ジョブが長くなるとプランごとの時間上限に当たることがある。
ヘビーに回す人は、ローカルか自前GPUの方がストレスが少なかった。

クレジットは溶けやすい

特にPartner Nodesや動画系は、GPU秒課金とは別にそこそこ食う。
「気づいたら今月の枠が半分」になりやすいので、使い方のルールを決めておいた方がいい。


選ぶ基準は、持ち込みたいものがあるか

ローカルを選ぶ理由は、好きなチェックポイント、LoRA、ControlNet、カスタムノードを自分で管理できること。
環境構築やGPUの管理は必要だが、試したいものが明確なら制限は少ない。

Comfy Cloudを選ぶ理由は、その管理を飛ばしてブラウザから始められること。
公式テンプレートと用意されたモデルで足りるなら、PCのスペック不足を補える。

僕はカスタムを増やすところまで触ったのでローカルに戻った。
Cloudを検討するなら、契約前に料金ページで現在のプランと持ち込み制限を確認したい。


参考リンク